平等院奉納プロジェクト 鳳凰の卵

2020年この世界は沈黙した。百年後も千年後も

この沈黙の影響は意味を成す。

千年前から平等院上空を飛んでいた鳳凰は

今日の静けさをどう達観しているのだろう。

私は想像をした。

この疫は人の業を問い新序を拓く素因として

吹き荒んでいる。

鳳凰ついに飛ぶ。

新たなる千年への「和」を卵に込め。

平等院の池に落とし...。

この現代美術作品「oeuf ho-oh（鳳凰の卵）」は

卵が池に落ちた瞬間をガラスに封じ込め

私たちが懸命に生きている今を未来に繋ぐ。

今日の闇から次へ向かう意思を示した歴史の証としての碑となる。

伝統を重んじ丹念に作る藍染の絹布。

現代技術を歴史に刻む最高のガラス工法。

伝統と現代の技を合わせた輝く結晶は「和」の形態となり、

千年後へも鳳凰の意思を届ける。

　　　　　　　　　　　　　　　松井龍哉

館内撮影禁止となります。

平等院奉納プロジェクトのご協力で写真提供いただきました。

が、これは本物を観ないと質感、雰囲気、光の加減、

私が一番観たかった、

卵が池に産み落とされた瞬間の気泡の様子などが伝わってきません。。。

そして深い藍の色合い。

透明度が高すぎて写真に撮るのが大変に難しいのだそうです。

天井から降り注ぐ光により表情が変わるのでしょう。

そして藍、強い発酵により生み出される深い色合いは色素だけではなく、

体全体で受け止めることにより強い免疫を得られるという特性も持っています。

この現代アートの制作を手がけた博士こと松井達哉氏。直々にご案内いただきました。前々から話を伺っていて、拝観することが出来て嬉しかった！
平等院。京都駅から奈良線に乗り換え、「宇治」で降ります。そこから徒歩で行けます。世界遺産でありながら仰々しい姿はありません。極楽浄土へ続くその姿は静かに佇んでいます。表現の仕方は人それぞれで良いという素敵な見本を見せていただきました。丁度、蓮の花があちらこちらに咲いていました。梅雨明けの雲の様子が一層、心地よさを演出してくれます。が、流石に京の夏は暑い。
帰りに寄った「中村藤吉本店」での冷たいグリンティーあまりにも美味しくて一気飲みし、写真を撮り忘れております。一休みに。。